ヘッジをしない謎 企業財務担当はなにをしているのか?

こんばんは、マネー・ヘッタ・チャンです

金融機関も企業の年金運用部門も昨年は多くがマイナスの成績を出していることは記憶に新しいと思います。

本日は昨日に引き続き、「相場師スクーリング」(こちらは改訂版で旧版はこちら)から、10年前からなにも変わっていないヘッジをしない企業の謎とその分析を紹介したいと思います。

著書の分析と昨年で一致しない部分はありますが、本当にどこの企業も昨年から今年の株安で損失処理を行っていました。

なぜアルゼンチン債や為替デリバティブオプションといったハイリスク投資はするのに、売りでのヘッジをしなかったのかと、企業の財務担当に一度聞いてみたいものです

ちなみに私のディーリングはほとんどその日に手仕舞うというヘッジをしているので大損はほとんどありません。

以下著書より
64 近世相場史上、謎-というより、まさに悲劇的な笑い話-のひとつは、一九九〇年からの株式の暴落に際して、日本の機関投資家をはじめ、銀行および持ち株筋のすべてが全く保険ツナギをせず、ただただ下げの全行程を拱手傍観していたことである。

ほんとうに後世に語り継がれるだろう、といわれていることだが、著名な理屈っぼい投資理論の本がたくさん出版されている日本で、前記の文では「すべて」となっているが、「ごく一部、たとえばM銀行(海外の外国人ファンド・マネージャーのアドバイスを受けたといわれる)などを除いては」であるが、とにかく機関投資家も投信も、大株主も証券会社や銀行でさえも「ほとんど」危機管理も下げに対する処置もしなかったのは事実である。

知らなかったのではない。十分に知っていたはず。制度が不備だったのでもない。信用取引制度も整っていたし先物もあったし、オプションも上場されていたのに……である。

これについて、日本の国内では理由の追求も反省もほとんど行なわれなかったが、外国では若干の原因の究明が行なわれた(らしい)のだが…

①政府がなんとかしてくれる、というお上(かみ)意識、あるいは財・官の癒着によって処理できると思った。
②資本主義は複式簿記(資産の減少=資本の減少)であるという認識が希薄で、いぜん江戸時代の大幅帳のままだった。
③日本MOFは「ツナギや売りは好ましくないもの」「市場を破壊する」という特殊な考えを特っており、そういう行政指導をしたのではないか。
④ファンド・マネージャーたちは独立意識が無く、ムラ社会の共同体そのままの右へならえであったし、また右肩上がりの神話を信じていた