2019.08世界の成績

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

先月に続き、世界の指数データ、先月比を載せています。
みなさんのお役に立てば幸いです。

 

国際主要指標 2019/7/31 2019/8/31
NYダウ工業株30種 26864.27 26403.28
  先月比 -1.72%
S&P500種 2980.38 2926.46
  先月比 -1.81%
NASDAQ 8175.42 7973.39
  先月比 -2.47%
ラッセル2000 1574.61 1496.72
  先月比 -4.95%
FT100(イギリス) 7586.78 7207.18
  先月比 -5.00%
DAX(ドイツ) 12189.04 11939.28
  先月比 -2.05%
CAC40(フランス) 5518.9 5480.48
  先月比 -0.70%
MIBTel(イタリア) 21398.19 21322.9
  先月比 -0.35%
トロント総合(カナダ) 16406.56 16442.07
  先月比 0.22%
モスクワタイムズ(ロシア) 1360.04 1284.94
  先月比 -5.52%
上海総合(中国) 2932.51 2886.24
  先月比 -1.58%
SENSEX(インド) 37481.12 37332.79
  先月比 -0.40%
ハンセン(香港) 27777.75 25724.73
  先月比 -7.39%
ソウル総合(韓国) 2024.55 1967.79
  先月比 -2.80%
ST工業種(シンガポール) 3300.75 3106.52
  先月比 -5.88%
KL総合(マレーシア) 1634.87 1612.14
  先月比 -1.39%
SET(タイ) 1711.97 1654.92
  先月比 -3.33%
Bovespa(ブラジル) 101812.13 101134.61
  先月比 -0.67%
IPC(メキシコ) 40863.09 42622.5
  先月比 4.31%
リマ総合(ペルー) 19957.26 19106.75
  先月比 -4.26%
PSI20(ポルトガル) 5010.9 4887.63
  先月比 -2.46%
ISEQ(アイルランド) 6111.13 5879.42
  先月比 -3.79%
Athex20(ギリシャ) 2224.54 2143.25
  先月比 -3.65%
IBEX35(スペイン) 8971 8812.9
  先月比 -1.76%

 

メキシコの4.31%の上昇をのぞくと、ほぼ世界中の株価指数もマイナス。
米中貿易摩擦は、世界中に影響を与えているようです。

資本主義のルール優先か自国保護優先か、この辺の綱引きの激化、早く収まってほしいものです。

2019.08日本の成績

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

先月に引き続き、月末に取っている、日本の指数データ、先月比を載せてみます。
みなさんのお役に立てば幸いです。

 

国内主要指標 2019/7/31 2019/8/31
日経平均株価 21,521.53 20,704.37
  前月比 -3.80%
日経先物 21,550.00 20,690.00
  前月比 -3.99%
CME日経先物 21,495.00 20,665.00
  前月比 -3.09%
SGX日経先物 21,520.00 20,670.00
  前月比 -3.95%
日経平均ドル換算値 198.26 194.69
  前月比 -1.80%
TOPIX 1,565.14 1,511.86
  前月比 -3.40%
TOPIX先物 1,566.00 1,510.00
  前月比 -3.58%
東証1部単純平均 2,147.57 2,048.08
  前月比 -4.63%
東証2部単純平均 1,314.55 1,263.36
  前月比 -3.89%
東証大型株(TOPIX 100) 1,010.89 978.47
  前月比 -3.21%
東証中型株(TOPIX Mid 400) 1,732.48 1,673.97
  前月比 -3.38%
東証小型株(TOPIX Small) 1,987.59 1,896.48
  前月比 -4.58%
日経JASDAQ平均 3,484.19 3,294.46
  前月比 -5.45%
JASDAQ指数 151.44 146.13
  前月比 -3.51%
NT倍率 13.75 13.69
  前月比 -0.44%
東証マザーズ指数 904.92 841.19
  前月比 -7.04%

 
今月はどの指数も満遍なく下がっていて、その中でもマザーズ指数の下げが顕著です(-7.04%)

これに加えて、小型株やJASDAQ指数も数字が良くなく、積極的売買をする個人投資家好みの銘柄が下がった月ともいえるようです。

これでは今月が換算相場だったのも納得です。

芸能人はなぜ干されるのか? 其の弐

こんにちは、ヘッタ・チャンです。
昨日紹介した増補新版 芸能人はなぜ干されるのか?

今回紹介するのは、レコード大賞の裏側、タレント視点からの映画、テレビ業界の歴史などです。

テレビ局、映画会社はかなりの数上場していますが、彼らの歴史は、本書によると独占による搾取です。

電波利権と揶揄されますが、私企業がカルテルを作って顧客を囲い込むと資本の論理が働かないことがよくわかります。
また自浄作用がないので株価も上がらないことが多いようです。

山本富士子、森進一、小柳ルミ子、石原裕次郎など、今でもテレビで見る名前が業界で辛酸を嘗めさせられた話や、追放された何人かは映画業界からテレビ業界に活路を求め、さらに飛躍した話などタイミングや業界の変化など様々な要素に気づかされました。

以下備忘録的抜粋

こうした接待攻勢を仕掛けるのは、当然、元が取れるからだ。
当時は(レコード大)賞を獲ると、すぐにヒットチャートに反映されたし、テレビ・ラジオの出演料は 20〜 30% アップし、地方公演のギャラも2倍、3倍に跳ね上がった。
レコード会社は「グランプリ予算」を何千万円も計上し、接待工作に血道を上げていた。

レコード大賞の茶番劇は、その後も続いたが、 94 年には思わぬ番狂わせが起きた。
この年の大本命と言われたのは、バーニング所属の藤あや子『花のワルツ』。藤が所属するレコード会社は祝賀会用のパーティー会場を赤坂プリンスホテルに予約していた。
だが、大賞を受賞したのは完全にノーマークだったMr.Childrenの『innocent world』だった。

レコード大賞の権威を高めるには、審査員を一切発表せず、1万人以上の音楽関係者の投票で決める、アメリカのグラミー賞のようにすれば良いのだろう。
だが、半世紀以上の歴史がありながら、レコード大賞は本格的な改革が実現しなかった。結局のところ、レコード大賞の使命とは、芸能プロが売り出したい歌手に賞を獲らせ、TBSがある程度の視聴率を稼ぐということにすぎない

大日本活動写真協会は四社の映画を興行する全国1600余りの映画館に対し、4月1日以降、東宝系映画を上映した場合、4社の映画を供給しないことを通告した。
中略
このボイコット決議により、東宝系映画を上映する映画館は245館から 17 館にまで減少し、東宝は大打撃を受けた。
だが、そんな中でも日活から獲得した二大スター、入江たか子、高田稔共演の『良人の貞操』がヒットを飛ばした。勢いに乗った東宝は、8月までに系統館を二百数十館にまで伸ばし、ボイコットに打ち勝った

1950年代から 60 年代にかけてスクリーンで活躍した山本富士子は「日本一の美女」として、また、五社協定最大の被害者として知られる。 山本は 50 年、第1回「ミス日本」に輝き、審査員だった大映の永田社長に見出され、3年後に大映に入社した。山本は103本の映画に出演し、「日本を代表する女優」という評価を得るまでになったが、気が進まない作品であっても拒否権はなかった。
中略
新東宝が倒産したのは、山本が大映を退社する2年前の 61 年のことだった。
当時の映画界はテレビの攻勢や娯楽の多様化によって斜陽化が進行していた。
映画館入場者数はピークの 58 年で 11 億2745万人だったのが、 63 年には5億1112万人と半分以下にまで落ち込んでいた。
これに危機感を強めた5社の首脳は、五社協定の強化で難局を乗り越えようとした。
当時は石原裕次郎や三國連太郎が独立プロダクションを設立し、萬屋錦之介も同様の計画を進めていた。その矢先の山本のフリー宣言は格好の見せしめだった。
また、菊田によれば、山本の映画界パージにはもう一つ、「相手方(永田)は紳士的であろうとするために、山本君の円満退社を承認する。承認しておきながらも、その胸の中には使用人に反抗されたという不愉快さが残る……つまり、他の四会社は、その不愉快さに同感の意を表している訳なのである」として、山本と永田の間に感情的なもつれがあった
中略
映画や舞台への出演の機会を閉ざされた山本は、活動の場をテレビに移した。フリー転身後初のテレビ出演は 63 年7月7日放送のTBSドラマ『明治の女』だった。
視聴率はドラマとしては過去最高の 43% だった。山本はその後もテレビ出演を続け、やがて新歌舞伎座の松尾國三から声をかけられたことがきっかけで、舞台に活動の軸足を傾けていったが、映画には二度と出演しなかった。
映画監督の市川崑はたびたび山本に映画出演をオファーしたが、山本は頑として首を縦に振らなかった。 映画界は貴重な人材をパージし、自らの首を絞めた。その結果として斜陽化に、ますます拍車がかかっていった

1979年、芸能界史上最大のタレントの独立事件が起きた。森進一がデビュー以来 13 年間所属した渡辺プロダクションから独立したのである。
中略
この時、晋から「独立を白紙に戻し、森は渡辺プロに復帰する。半年後、渡辺プロ 50% 出資の会社を設立し、スタッフもつけて送り出す」という条件が出た。森はこれを飲みかけたが、晋に念書を書いてくれるよう求めたところ、断られたため、破談となった
中略
森の独立をあっさり認めれば雪崩現象が起きかねない。森のような不良タレントには、きついお灸を据えて他のタレントを牽制をしなければならない、というのが芸能事務所全体の考えだった。
そこで、音事協がこれを体現し、放送局に「森は使わないでしょうね」と圧力をかけていたと言われている。

「渡辺プロの秘蔵っ子」とさえ言われた(小柳)ルミ子の反逆を渡辺プロは許さなかった。
渡辺プロは絶縁状に近い挨拶状を各マスコミ、芸能関係者に送りつけ、週刊誌を使ってルミ子の人格攻撃を開始した。
中略
非常識な行状が週刊誌で暴露され、「小柳に仕事を与えるな」という内容の怪文書も出回った。 音事協からも「小柳を使うな」というお達しがテレビ局などに回っていた。色ボケを糾弾され、経済的困窮や離婚危機も囁かれたが、ルミ子は堅く口を閉ざした。


芸能人はなぜ干されるのか?

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

少し前に、騒がれた闇営業事件。
吉本は以前上場していて、2010年にMBOで上場廃止に。
今その株主には、各テレビ局がなっています、

投資の世界ともリンクしていたので、この業界の裏のことも知ってみたいと思い読んでみたのが、
増補新版 芸能人はなぜ干されるのか?

芸能界と一般との常識乖離、業界の歴史とタレントの栄枯盛衰と併せて興味深く読める一冊でした

読めば読むほど、下記リンクにあるようによく2010年まで上場できてたな…と思わされます。

吉本問題は2010年上場廃止に端を発するコンプラ逃れのツケである

自分も大分年なので、本書に出てくる干された芸能人たちを懐かしくそして悲しく思い出しました。
組織の力の前では、個人の才能も簡単に摘み取られ、理不尽な仕打ちに甘んじなくはいけなくなることが嫌と言うほどわかります。

金融業界は、金銭というわかりやすい物差しがあるのでシンプルですが、芸能の世界はそれだけではない価値観で成り立っているので、あの世界を上手く渡りきるのは大変なことだと思い知らされました。

以下備忘録的抜粋

複数のメディアが北野(誠)の芸能活動休止を報じた。
松竹芸能の公式サイトでも、関係者への謝罪とともに北野の無期限謹慎処分、関係する役員・社員を懲戒処分にしたことが発表された。
そうした状況での北野本人の会見である。記者からの質問は、当然、これだけの騒動の原因となった「不適切な発言」の内容に焦点が集まった。だが、北野は「蒸し返すことになるので容赦してほしい」と言うのみで、真相を明らかにしなかった
中略
サザンの所属事務所はバーニングではなくアミューズだ。
どうして、バーニングがサザンの(原盤権の)権利を保有しているのか。アミューズの創立者である大里洋吉は、サザンを売り出した当時、渡辺プロダクションから独立したばかりで資金がなく、プロモート費用をバーニングに頼り、その見返りとしてバーニングにサザンの知的所有権が提供された、と言われてきた。
ところが、『サイキック青年団』で作家の竹内は、大里には資金はあったのにバーニングが強引に資金を「押し貸し」し、サザンの原盤権を奪ったかのように話し、北野も「ワシらは出したる言うてんねんから、乗ったらんかい」と調子を合わせた。
中略
芸能界におけるバーニングの発言力は絶大なものです。バーニング系列とされる芸能事務所は 50 あるとも 60 あるとも言われ、その影響力は極めて大きく、以前からドラマなどのキャスティング権を牛耳っているとされています。
北野の無期限謹慎などの一連の処分は、北野発言に怒った周防社長による報復というのが芸能界の大方の見方

『サイゾー』( 11 年5月号)は「週刊誌デスク」のコメントとして
「歴史が長い芸能プロは基本的にタレントと契約書を交わさない、いわば信頼関係から成り立つ口約束がほとんど。でも水嶋はそれを嫌い、交際していた絢香も含め、CMやドラマ、映画などの出演料の取り分を定めた契約書を結ぶよう交渉した」と指摘している。

「タレントは所属事務所を独立してはならない」
「タレントは事務所の移籍をしてはならない」
「タレントは所属事務所の指示に従わなければならない」
これが「芸能界の掟」と呼ばれる芸能界に特有のルールだ。
タレントは一般の労働者が当然、持っている労働基本権(自主的に労働することを妨害されない権利、労働組合を作り加入する権利、労働組合加入を強制されない権利、雇用者と団体交渉を行う権利、合法的に争議を行う権利など)を持っていない。
それを阻んでいるのがタレントを管理する「芸能事務所」、あるいは「芸能プロダクション」であり、それを組織化した「日本音楽事業者協会(音事協)」のような事業者団体の存在だ(なお、本書では主に「芸能事務所」という表記を用いることとする)。

(所属事務所)T& Cの年間利益が 20 億円で、そのうちのピンクレディーの年収を3600万円として計算すると、ピンク・レディーの取り分は総売上げの1・8% にすぎない。ピンハネ率は実に 98% にも達する
中略
だが、ピンク・レディーは 81 年3月のコンサートをもって解散してしまう。そしてT& Cも同年9月、2回目の不渡り手形を出し、事実上の倒産となった。

今でも吉本の看板タレントが出る番組には、松竹のタレントは基本的に出演できないことになっている。吉本の芸人は、売れれば、自分では気が進まない仕事であっても、後輩のバーター出演のために請けなければならないという。吉本興業は、そのようにして縄張りを拡大させてきた

秋元は放送作家として『夕やけニャンニャン』に関わり、多くの曲の作詞を手掛け、おニャン子の仕掛け人と目されていた。だが、実際にはテレビ局主導で振り回されるばかりで、周囲には「おニャン子の利益は局に全部持っていかれた」とボヤいていたという。
中略
AKBは劇場を持つことでテレビ局を排除することに成功した。だが、それだけでは不十分だ。AKBを自立したビジネスに育てるためには、芸能界からの妨害を阻止し、協力を取り付けなければならない。
中略
AKBがブレイクすると、芸能プロダクションの集まりである日本音楽事業者協会(音事協)で会議が行われた。AKBのメンバーを、各事務所にどう分配するか、という話し合いだ。
中略
AKBのビジネスにとって重要なのは、音事協を敵に回さず、協力を取り付けることである。そのための人身御供として、メンバーは各事務所に預けられているにすぎない。 かくしてAKBは主導権を放送局から奪い、談合によって利権をバラまき、芸能界からの妨害を回避し、「オール芸能界」を演出することに成功した。AKBが長期間にわたって芸能界に君臨できたのは、こうした理由によるところが大きい

2019.08成績

こんにちは、ヘッタ・チャンです

今月の成績はざっくりマイナス28万でした。

内訳
IPO・公募 42
スイング・デイトレ -70

とスイングデイトレが壊滅でした。

IPOや公募が今月は少なかったため、デイトレスイングの補填もわずかとなりました。

敗因は、逆張りの含み益を伸ばそうとしすぎたことで、今月のように相場が上と下に激しく動くと行って来いになってしまう銘柄が多く、せっかくの含み益がオーバーナイトでなくなってしまうことが多々ありました。

チャート画像

上記の今月の日経平均の値動きを見るとわかるのですが、ギャップアップ、ギャップダウンが多かったのが響いたようです。

損失としては軽微ですが、今月はずっとマイナスで精神的に参りました。
来月は気持ちよく売買が出来ると良いのですが。。。

 

8月権利日優待取り

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

今日は8月権利最終日でした。

8月優待を一般信用で12銘柄取得。
忘れないようにと、先ほどまで現受けをポチポチしておりました。

相変わらずやらなくてはと思いつつ、ギリギリまで行動に移さず、取れなかった銘柄多数。

毎回事前に準備してしっかりと取っている方の計画性と実効性に脱帽です、白旗です。
9月こそしっかり取らなくては!

今日もお疲れ様でした。

誰もが嘘をついている~其の四

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

以前紹介した「誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~」、今回は、投資に関するビッグデータの話題を本書からいくつか紹介します。

結論から言うと、投資の世界ではビッグデータはそれほど優秀な成績を収めていないと著者は言います。

理由は変数が多すぎて、偽りの変数を有効としてしまうからです。
(本書では「次元の呪い」という言葉を使っています)

また興味深いトピックに企業がビッグデータを使い、顧客から限界まで搾り取るための仕組みを徹底して取り入れているという話があります。

企業としては当然の行動ですが、消費者としては釈然としない部分もあり、考えさせられます。

他にもどういった言葉を使う人間が借金をしても返済し、返済しないのかなど金融ネタとして引き込まれるネタがあり、最後まで楽しく読めました。

今年のベスト3に入る良い本でした。

以下抜粋

既存の研究の成果が乏しい分野では新たなデータが一大飛躍をもたらしやすいと述べた。だが、人種差別主義、児童虐待、そして中絶についての洞察を得ることに比べて、企業業績をいち早く察知して儲けることは、残念ながらはるかに難しい。
なぜなら企業業績のかすかな変動を探るために既に膨大な資源が投入されているからだ。金融分野における競争は激烈である。それだけでも逆風だ。

最近の研究では、IQに関わる遺伝子変異についての 12 の有名な科学的発表を、1万人ものデータをもとに検証した。
その結果、 12 の先行研究が報告した相関性のどれ一つとして再現できなかった。
これらの主張はどこがいけないのか? 次元の呪いである。いまや科学界でははっきりしていることだが、人間のゲノムには数百万通りもの違いがある。ごく単純に言えば、数が多すぎて試験しきれないのだ

どうすれば次元の呪いを解けるのか?
まず自分の研究に謙虚になり、その結果に入れ込まないことだ。初期結果が出たら追試しなければならない。虎の子の運用をコイン391番に託す前に、今後数年間にそれがどれくらい正確に証券市況を予言できるのかを試してみるのだ。
社会科学者はこれを「アウト・オブ・サンプル」テストと呼ぶ。そして試験する変数が多いほど、より謙虚になる必要がある。
変数が多いほど、「アウト・オブ・サンプル」テストは困難になるはずだ。さらに、すべての試験の結果をきっちり記録し続けることも必要だ。そうすれば、いかに次元の呪いにかかりやすいか、実験結果にいかに懐疑的であるべきかが、身に沁みてわかるはずだ。

解決法は必ずしもビッグデータではないのだ。ビッグデータを最大限に活用するには、えてして隠し味が必要である。すなわち人間的な判断力と、いわばスモールデータとも言うべき小規模なサーベイだ。

研究の結果、借金希望者の言葉遣いが、返済率の強力な予言因子になることがわかった。しかもそれは、融資判断の関連情報、たとえば信用レーティングや収入などと比較してもなお重要な因子だった
中略
借金を返しそうな人間の言葉遣いについてだ。
「低利率」とか「税引き後」などは借り手側の一定の金融知識を示しており、従って彼らの返済率が高いことはおそらく驚くにはあたらないだろう。さらに「学卒者」とか「負債なし」のように、何らかの良き実績をアピールする人も借金を返しやすい。
一方、「お金はお返しすると約束します、神よどうかお助け下さい」と書く人は、最も返済可能性が低い人物だ。人の慈悲心に訴えること――親類が「病院」に入っているので金が必要なのだという人――は、借りたカネは返せないと言っているようなものだ。
中略
この研究によれば、支払計画を詳細に示し、かつて果たしてきた約束を列挙する人々は、総じて借金を返しやすい。金を返すと約束し情に訴えようとする人々は、借金を踏み倒す明らかな徴候を示している。
理由はどうあれ、あるいは約束をする人間は実際には約束を破ること必定という人間の本性についてこの研究が何を意味しているのであれ、債務不履行を予見する非常に貴重な知見が得られたと研究者らは考えている。
「神」に言及した人は2・2倍も借金を踏み倒しやすいのだ。「神」は債務不履行者を何よりあぶりだす単語の一つだった。

ギャンブルも絞り込みが顧客を危険に晒しかねない分野の一つだ。大手カジノ企業は、分身検索に似た技術を用いて顧客への理解を深めようとしている。
目標は、顧客からできるだけ多くを搾り取ることだ。彼らのポケットから自分たちの金庫へと、できる限り多くの金を移したいのだ。
中略
カジノ側は、どんなギャンブラーにも「痛点」があると考えている。それ以上の損をすると懲りて、かなりの期間、カジノから足が遠のく損失金額だ。
中略
カジノの経営者なら、ヘレンがスロットマシンに座ったときにどうしたいか? できるだけ彼女の「痛点」近くまで、しかしそれを超えない程度に、金を搾り取りたいはずだ。彼女に2999ドルの損をさせ、カジノは十分に稼ぎ、しかしヘレンにとってはギャンブルから足を洗うほどの損失ではないのが理想である。

ネット上のデータは、企業にどの顧客は避けるべきでどの顧客なら搾取できるのかを教えている。一方、消費者にもどの企業を避けるべきか、またどの企業が搾取的なのかを教えている。
今のところビッグデータは消費者と企業の戦いにおいて、いずれの側にも味方をしている。

数学者であるエレンバーグは、いったい何人が実際に書籍を読み通すのかに興味を持った。そしてビッグデータを活用してそれを調べる妙手を考案した。アマゾンのレビュー欄では、人々は書籍中の文章をさまざまに引用している。エレンバーグは、書籍の前半の記述の引用回数と後半のそれとを比較することを思いついた
中略
この方法によれば、ドナ・タートの小説『ゴールドフィンチ』は、 90%以上の読者が読了していた。
対照的に、ノーベル経済学賞を受けたダニエル・カーネマンの傑作『ファスト&スロー』は、およそ7%しか読了していなかった。
この大雑把な測定方法によると、経済学者トマ・ピケティの『 21 世紀の資本』に至っては、世評の高さとは裏腹に、3%足らずだった。要するに、人々は経済学者が書いた本は読了しない傾向が強いのだ。

抜粋ここまで

誰もが嘘をついている~其の参

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

以前紹介した「誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~」、今回は、人生のイベントに関わるトピックを本書からいくつか紹介します。

私たちの好き嫌いが、ある年齢だったときの出来事に大きく影響を受ける話
生まれた国や地域によって、成功できる可能性や寿命が大きく違う話

など話題が尽きません。

個人的に考えさせられたのは、希望大学を落ちた場合でも、人生はそれほど変わらないが、当事者はそれを過大に評価するという分析でした。
1点差で希望校に落ちた人と、1点差で合格した人の人生は所得においてほとんど違いないと本書では説きます。
あの時、あの試験に受かっていれば、ああしていればと言う後悔は誰もがあるものですが、そこまでに至る姿勢その後の姿勢がぶれなければ良いのだと教えてくれました。

夏休みもそろそろ終わりですが、夏休みに是非読んでほしい一冊です。

以下抜粋

研究者らが発見したのは、政治的意見もスポーツ・チームの贔屓も、それが決まる過程はさほど変わらないことだった。人間には生涯の刷り込みになる重要な時期があるのだ。多くの米国人は 14 歳から 24 歳という重要な時期に、そのときの大統領の人気に従って意見を形成する。その頃に人気のある共和党大統領あるいは不人気な民主党大統領を戴くと、感受性の強い彼らは共和党員になる。その逆も同じ。
そしてこうした重要期に育まれた見解は、総じて生涯続く。

所得分布で下位 20%に属する両親のもとに生まれた子供が上位 20%入りする可能性を整理したものである。
貧しい家庭に生まれ育った人が豊かになる可能性 米国 7・5% 英国 9・0% デンマーク 1・7% カナダ  13・5%  見ての通り、米国のスコアは振るわない。
中略
米国は「機会の国」なのだろうか?  答えは、イエスでもノーでもない。地域によってイエスでありノーでもある、だ。
チェッティらは記している。「米国はさまざまな社会の集合体と表現するほうが正確である。一部の社会は『機会の地』であり、世代間の社会的流動性が高い。だが別の社会では貧困を脱出できる子供たちはないに等しい」

人は死は平等と考えたがる。何しろ誰もそれを逃れることはできない。王様も物乞いも同じ。ホームレスの男もマーク・ザッカーバーグも同じだ。誰もがいつか死ぬ。
だが富裕層でも死は免れないにしても、データはいまや、彼らならそれを遅らせられることを示している。今日の所得上位1%の米国人女性は所得下位1%の米国人女性よりも平均して 10 年寿命が長い。そして男性の場合、このギャップは 15 年である。
中略
興味深いことに、最も豊かな米国人にとっては、居住地は期待余命にほとんど影響していない。十分な金を持っていれば、女性でざっと 89 年、男性なら 87 年間は生きられる見込みがある。
貧しい人にとっては話は別だ。最底辺の米国人にとって、期待余命は居住地によって大きく違う。実際、貧困層にとっては正しい地域に住むことは寿命を5年延ばす効果があるのだ。

今日のフェイスブックでは、1日当たり1000件のA/Bテストを行っている。フェイスブックの少人数の技術者が毎日、製薬業界が1年に行うより多くの無作為抽出比較対照試験を手掛けている。
中略
A/Bテストが重要であることの根本的な理由は、人の行動は予測不能であるということだ。私たちの直感は、往々にして人々の反応を読み違える。

スーパーボウルでの広告は効果があるのかどうか、もしあるのならどの程度かを分析した。特に注目したのは、映画の広告が放映されたときに、視聴者が増えた地域で興行成績が大きく伸びたかどうかだった。  結果はまさにその通りだった。
中略
しかし効果の程度となれば話は別。分析結果を見た私たちは、何度も何度も確認を繰り返した。違いがあまりにも著しかったからだ。分析対象になった映画は平均してスーパーボウルの広告枠に300万ドルを投じていた。その投資は、830万ドルの売り上げ増加になって返ってきた。投資収益率280%である

エコノミストは宝くじの偶発性を利用して、急にリッチになった人々のご近所さんの暮らしがどうなったかも観察している。データは、ご近所さんが宝くじに当たるとあなたの暮らしも変わることを示している。
あなたもBMWのような高価な自動車を買うようになりがちなのだ。

出身校のランキングと将来の収入には、またもや明確な相関関係がある。職業生活に入った 10 年後、ハーバード卒業生の平均年収は 12 万3000ドル、ペンシルベニア州立大学では8万7800ドルである。
だがこの相関関係は、因果関係を意味しているわけではない
中略
2つの集団――いずれもハーバードに合格したが片やペンシルベニア州立大学を選んだ――のその後はどうなったか?
結論はスタイベサント高校の研究に負けず劣らず衝撃的だった。両集団とも、職業生活を通じておおむね同じ収入を得ていたのだ。
将来の収入を基準とするなら、同様な一流大学に合格しながら別の学校に入学した学生たちは、結局同じ職場に行きついていたのである。

抜粋ここまで