誰もが嘘をついている~其の参

こんにちは、ヘッタ・チャンです。

以前紹介した「誰もが嘘をついている~ビッグデータ分析が暴く人間のヤバい本性~」、今回は、人生のイベントに関わるトピックを本書からいくつか紹介します。

私たちの好き嫌いが、ある年齢だったときの出来事に大きく影響を受ける話
生まれた国や地域によって、成功できる可能性や寿命が大きく違う話

など話題が尽きません。

個人的に考えさせられたのは、希望大学を落ちた場合でも、人生はそれほど変わらないが、当事者はそれを過大に評価するという分析でした。
1点差で希望校に落ちた人と、1点差で合格した人の人生は所得においてほとんど違いないと本書では説きます。
あの時、あの試験に受かっていれば、ああしていればと言う後悔は誰もがあるものですが、そこまでに至る姿勢その後の姿勢がぶれなければ良いのだと教えてくれました。

夏休みもそろそろ終わりですが、夏休みに是非読んでほしい一冊です。

以下抜粋

研究者らが発見したのは、政治的意見もスポーツ・チームの贔屓も、それが決まる過程はさほど変わらないことだった。人間には生涯の刷り込みになる重要な時期があるのだ。多くの米国人は 14 歳から 24 歳という重要な時期に、そのときの大統領の人気に従って意見を形成する。その頃に人気のある共和党大統領あるいは不人気な民主党大統領を戴くと、感受性の強い彼らは共和党員になる。その逆も同じ。
そしてこうした重要期に育まれた見解は、総じて生涯続く。

所得分布で下位 20%に属する両親のもとに生まれた子供が上位 20%入りする可能性を整理したものである。
貧しい家庭に生まれ育った人が豊かになる可能性 米国 7・5% 英国 9・0% デンマーク 1・7% カナダ  13・5%  見ての通り、米国のスコアは振るわない。
中略
米国は「機会の国」なのだろうか?  答えは、イエスでもノーでもない。地域によってイエスでありノーでもある、だ。
チェッティらは記している。「米国はさまざまな社会の集合体と表現するほうが正確である。一部の社会は『機会の地』であり、世代間の社会的流動性が高い。だが別の社会では貧困を脱出できる子供たちはないに等しい」

人は死は平等と考えたがる。何しろ誰もそれを逃れることはできない。王様も物乞いも同じ。ホームレスの男もマーク・ザッカーバーグも同じだ。誰もがいつか死ぬ。
だが富裕層でも死は免れないにしても、データはいまや、彼らならそれを遅らせられることを示している。今日の所得上位1%の米国人女性は所得下位1%の米国人女性よりも平均して 10 年寿命が長い。そして男性の場合、このギャップは 15 年である。
中略
興味深いことに、最も豊かな米国人にとっては、居住地は期待余命にほとんど影響していない。十分な金を持っていれば、女性でざっと 89 年、男性なら 87 年間は生きられる見込みがある。
貧しい人にとっては話は別だ。最底辺の米国人にとって、期待余命は居住地によって大きく違う。実際、貧困層にとっては正しい地域に住むことは寿命を5年延ばす効果があるのだ。

今日のフェイスブックでは、1日当たり1000件のA/Bテストを行っている。フェイスブックの少人数の技術者が毎日、製薬業界が1年に行うより多くの無作為抽出比較対照試験を手掛けている。
中略
A/Bテストが重要であることの根本的な理由は、人の行動は予測不能であるということだ。私たちの直感は、往々にして人々の反応を読み違える。

スーパーボウルでの広告は効果があるのかどうか、もしあるのならどの程度かを分析した。特に注目したのは、映画の広告が放映されたときに、視聴者が増えた地域で興行成績が大きく伸びたかどうかだった。  結果はまさにその通りだった。
中略
しかし効果の程度となれば話は別。分析結果を見た私たちは、何度も何度も確認を繰り返した。違いがあまりにも著しかったからだ。分析対象になった映画は平均してスーパーボウルの広告枠に300万ドルを投じていた。その投資は、830万ドルの売り上げ増加になって返ってきた。投資収益率280%である

エコノミストは宝くじの偶発性を利用して、急にリッチになった人々のご近所さんの暮らしがどうなったかも観察している。データは、ご近所さんが宝くじに当たるとあなたの暮らしも変わることを示している。
あなたもBMWのような高価な自動車を買うようになりがちなのだ。

出身校のランキングと将来の収入には、またもや明確な相関関係がある。職業生活に入った 10 年後、ハーバード卒業生の平均年収は 12 万3000ドル、ペンシルベニア州立大学では8万7800ドルである。
だがこの相関関係は、因果関係を意味しているわけではない
中略
2つの集団――いずれもハーバードに合格したが片やペンシルベニア州立大学を選んだ――のその後はどうなったか?
結論はスタイベサント高校の研究に負けず劣らず衝撃的だった。両集団とも、職業生活を通じておおむね同じ収入を得ていたのだ。
将来の収入を基準とするなら、同様な一流大学に合格しながら別の学校に入学した学生たちは、結局同じ職場に行きついていたのである。

抜粋ここまで